透析中に足が吊る!どうすればいい?

透析の部屋


透析中に足がつるのは、透析患者さんにとってよくある問題です。この症状の原因と対策を、透析中と透析外の両方に分けて説明します。

透析中の足つりの原因

透析中の足つりは主に、以下のような要因によって引き起こされます。

  1. 電解質の不均衡:
    • 透析は体内の余分な水分や老廃物を除去しますが、それに伴いカリウムやカルシウムなどの必要な電解質も減少することがあります。特にカルシウムとマグネシウムの低下は、筋肉のけいれんを引き起こしやすくします。
  2. 脱水:
    • 透析中に体内の水分が急速に除去されると、脱水状態になることがあります。これにより筋肉が敏感になり、足がつる原因となります。
  3. 血流の変化:
    • 透析中には血圧の変動が起こることがあり、これが筋肉に影響を与える可能性があります。

透析中の対策

透析中に足がつる場合の対策は以下の通りです。

  1. ポジションの変更:
    • 座ったり横になったりするなど、体のポジションを変えることで血流が改善されることがあります。
  2. ストレッチ:
    • 透析中でも、足や足首を優しく動かすストレッチを行うことができます。これにより筋肉の緊張がほぐれ、足つりを予防できます。
  3. 除水と電解質のバランスの調整:
    • 除水量の設定を見直し、水分や電解質の除去率を調整することが、足つりの予防、改善に役立ちます。これは医師や透析スタッフと相談してください。また濃度の高い生理食塩水を注入する方法もありこちらは即効性があります。
  4. 温かいタオルやマッサージ:
    • 足やふくらはぎに温かいタオルを当てたり、軽くマッサージをすることで筋肉をリラックスさせることができます。

透析外での対策

透析外での足つりの予防には、日常生活での対策が重要です。

  1. 適切な水分摂取:
    • 透析患者さんは水分摂取量に注意が必要ですが、適切な水分バランスを保つことが大切です。
  2. バランスの取れた食事:
    • 電解質のバランスを保つために、バランスの取れた食事を心がけましょう。特にカルシウムやマグネシウムを含む食品を適切に摂取することが大事です。
  3. 定期的な運動:
    • 定期的な運動は筋肉の柔軟性を高め、足つりを予防します。ウォーキングや水泳などの軽い運動がおすすめです。
  4. ストレッチ:
    • 日常的に足やふくらはぎのストレッチを行うことで、筋肉の緊張を和らげることができます。
  5. 適切な靴の着用:
    • 足に適切な靴を選ぶことで、足の疲労を軽減し、足つりを予防できます。
  6. 休息の確保:
    • 十分な休息を取ることで、体全体の疲労を軽減し、足つりのリスクを低減できます。
  7. 漢方薬 特に芍薬甘草湯という漢方薬は透析外での足吊り予防に効果的と言われています。

結論

透析中の足つりは、いくつかの原因によって起こりますが、これらの対策を講じることで、症状を軽減し、快適な透析生活を送ることが可能です。透析中だけでなく、日常生活においても、適切な生活習慣を心がけることが重要です。どの対策が自分に最適かは、医師や透析スタッフと相談しながら決定してください。そして、何よりも自分の体を大切にする心がけが、足つり予防の鍵となります。

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