透析患者さんの缶コーヒーの選び方

こんにちは。透析の部屋です。

今回は、～透析患者さんのコーヒーの選び方～について考えていきたいと思います。

この記事が、透析患者さんの好きなものを「適度に」食べられる食生活につながればいいなと思っています。

それではよろしくお願いします。

透析に見えるときコーヒーを持ってくる患者さんがある程度いらっしゃいます。夜間透析の患者さんに話を聞いても特に体を使う仕事をしている方は「休憩の時に飲むのはコーヒーだ！」ということで、日常的に飲む方も多いと思います。

そこで、今回は各コーヒーに含まれる「リン」「カリウム」の観点からコーヒーの選び方をメーカーの栄養成分表から考えていきます。

　メーカーは「サントリー・ボス」「キリン・ファイア」「アサヒ・ワンダ」です。「コカコーラ・ジョージア」「伊藤園・タリーズ」はメーカーに「リン」の記載がないため今回は対象外としました。

ブラックコーヒー

メーカー	商品名	外観特徴	容量ml	リン１００ml辺り	リン１本辺り	カリウム１００ml辺り	カリウム１本辺り
キリン	ワンデイブラック	銀ボトル	600	3	18	40	240
キリン	ファイアブラック	黒青炎	185	4	7.4	77	142.45
サントリー	無糖ブラック	黒缶	185	10	18.5	70	129.5
アサヒ	ブラック	黒缶	185	10	18.5	60	111
アサヒ	極みブラック	黒缶	400	10	40	80	320
アサヒ	X-BITTER	青X	245	10	24.5	100	245
サントリー	クラフトボスブラック	黒ボトル	500	20	100	80	400

キリンのワンデイブラックがリン、カリウム共に最も低いです。容量が600mlペットボトルなので飲み切りするには水分量が多くなりすぎてしまいますが、同じ容量であればリン、カリウム共に抑えられます。キリンのファイアブラックは185ml缶なので飲み切ってしまう方はこちらが適しているかもしれません。

その他は概ね同じです。ただし、クラフトボスについては同じブラックですがリン、カリウムはブラック内ではわずかに高めで、400mlペットボトルなので頭の片隅においておかれると良いと思います

微糖コーヒー

メーカー	商品名	外観特徴	容量ml	リン１００ml辺り	リン１本辺り	カリウム１００ml辺り	カリウム１本辺り
サントリー	セブンボス微糖	銅缶	185	10	18.5	100	185
サントリー	贅沢微糖	金缶	185	20	37	90	166.5
アサヒ	プレミアムゼロ	金青缶	185	10	18.5	110	203.5
サントリー	コーヒーファーム微糖	麻袋缶	185	20	37	100	185
キリン	ファイア引き立て微糖	金赤炎	185	15	27.75	110	203.5
アサヒ	極み微糖	茶	370	20	74	100	370
アサヒ	金の微糖	金缶	375	20	75	120	450

セブンボス微糖がリン10㎎/100mlで少なく、カリウムも100㎎/100mlですが、微糖コーヒーについては各商品で大きな差はあまりないように思います。

こちらでも、サイズの大きめな370ml缶タイプは飲み切ってしまうとカリウム、水分とも多くなってしますうので少し注意が必要です。

カフェオレ、甘いタイプ

メーカー	商品名	外観特徴	容量ml	リン１００ml辺り	リン１本辺り	カリウム１００ml辺り	カリウム１本辺り
サントリー	クラフトボスラテ	茶ボトル	500	10	50	60	300
キリン	小岩井ミルクとコーヒー	牛ボトル	500	18	90	60	300
サントリー	カフェオレ	クリーム缶	185	20	37	80	148
アサヒ	特性カフェオレ	クリーム缶	185	20	37	80	148
キリン	贅沢カフェオレ	白金炎	185	21	38.85	78	144.3
サントリー	とろけるカフェオレ	クリーム	500	20	100	80	400
アサヒ	ドトールカフェオレ	ドトール	480	20	96	80	384
アサヒ	極みカフェオレ	白	370	30	111	90	333

こちらは、クラフトボスがリン、カリウム共に低めです。500mlペットボトルなので量には少し注意が必要かと思います。185ml缶タイプはほぼ差がないので好みで選んでOKかと思います。

オリジナル、その他

メーカー	商品名	外観特徴	容量ml	リン１００ml辺り	リン１本辺り	カリウム１００ml辺り	カリウム１本辺り
サントリー	地中海ブレンド	地中海缶	185	10	18.5	90	166.5
サントリー	プレミアムボス	青缶	185	10	18.5	110	203.5
サントリー	コーヒーファームオリジナル	麻袋缶	185	20	37	90	166.5
キリン	冴えわたるキリマン	山缶	185	14	25.9	105	194.25
サントリー	セブンボスオリジナル	青メッキ缶	185	20	37	100	185
キリン	贅沢デミタス	紫缶	185	19	35.15	108	199.8
サントリー	レインボーマウンテンブレンド	虹缶	185	20	37	110	203.5
キリン	直火ブレンド	赤金炎	185	21	38.85	111	205.35
キリン	エクストリームブレンド	銀赤炎	185	17	31.45	121	223.85
アサヒ	モーニングショット	赤缶	185	20	37	120	222
アサヒ	炎の焙煎	赤缶	185	20	37	120	222

地中海ブレンドが比較的リン、カリウムの含有量が少ないです。

ただし、どれも185ml缶タイプなので大きな差はないのかなと思います。こちらも好みで選んでよいと思われます。

どのメーカーでもやはりブラックタイプが最もリン、カリウムの含有量が少ないです。ただ、コーヒーはブラック好きな人、逆に甘いのが好きな人、オリジナルが好きな人などがあると思うので、含有量より優先としては量かと思います。逆に言うと、量が少ない185ml缶タイプでしたらブラック、微糖、カフェオレ、オリジナルでそこまでの差はないので好みで選んでもらってよいのかなと思います。

参考になれば幸いです。

最後までご覧いただきありがとうございました。

透析患者さんが具体的な目安を立てられるように今後もいろいろな食品について調べていきたいと思います。